「足は大地に、眼は星に」Voice vol.82

「足は大地に、眼は星に」

これはアメリカ第26代大統領セオドア・ルーズベルトの言葉です。

もちろん実際は英語ですから「Keep your eyes on the stars, and your feet on the ground」と話しています。

 

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セオドア・ルーズベルトと聞くと、親日派で柔道を学び、日露戦争のポーツマス講和を成立させ、ノーベル賞を受賞したというくらいしか世界史の歴史に登場しておりませんが、改めて調べてみると1900年に副大統領に就任した後、翌年9月マッキンリー大統領の死去に伴い大統領になった人だと分かりました。ちなみにマッキンリー前大統領は暗殺されたとのことで、アメリカには現在のトランプ氏まで44人の大統領がいますが、4人が暗殺されています。これが多いか少ないかはともかく、銃社会の怖さを感じますね。
 

第26代アメリカ大統領、セオドア・ルーズベルト、ノーベル平和賞を受賞した親日家でしたが・・・
ちなみに、セオドア・ルーズベルトはハーバード大学で同級生だった金子堅太郎や柔道家の山下義韶らとの親交があり、その縁で日本海軍提督の東郷平八郎が読み上げた聯合艦隊解散之辞に感銘を受け、その英訳文を軍の将兵に配布したそうです。

その後、日露戦争の日本勝利を受け、アジア情勢視察のため1905年6月末に30人の国会議員と実娘を含む一大派遣団を日本に送りました。
そこで見えてきたのが、日露戦争を境に、極東で台頭する日本でした。
結果として日本に対して警戒心を感じるようになり、やがて贔屓も薄れ、次第に米国が排日政策を進める要因となりました。

さて、足は大地に、眼は星にこれは、前回の長期の楽観、短期の悲観と同義ですが、改めてリーダーの考え方の基本だと思い取り上げました。
私が以前聞いた、目標設定の分かりやすい事例としてのフレーズに
「散歩のついでに富士山に登った人はいない」
というのがありますが、まさにその通りで、人はどんな目標を持つかで行きつくところが違う、とつくづく思っています。
それが、会社経営で言えば「経営計画」になるわけです。では、経営計画が無ければどうなるのでしょうか?
一年間、毎月、毎日、日々の仕事を一生懸命やっています。
それはもちろん大切な事です。
しかしそれでは、今月は良かった、今年は良かった、良くなかったと結果だけでの確認になってしまいます。
つまり、目標が無いと、実は毎日毎日近所を一生懸命散歩しているだけになってしまうのです。
 

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【経営者に必要な資質】

先日ソフトバンクの前社長室長の嶋聡氏の講演を聞いてきました。
孫正義氏のことは、皆さん多くの事をご存知だと思いますが、今回は孫氏に7年間寄り添い、1兆円企業から7兆円企業になる様子を間近で見てきた方の話ということで、とても楽しみにしていました。
嶋聡氏は大学卒業後は松下政経塾に二期生として入り、その後政治家として衆議院議員を3期務めたのち2005年にソフトバンクに入社します。
政治と実業の分野で多くのリーダーと関わってきた中でリーダーの必須条件として実感したのが「愛嬌がある」ということだそうです。
これは私も良く話をする中で、経営者の要件として、決断力がある、行動力がある等々いくつか大切な要素がありますが、特に重要なのはチャーミングであることだと思っています。
あの人のためなら、あの人がいうのなら、と必ず応援者がついてきてくれますからね。

さて嶋聡氏が最初に出会ったカリスマ経営者の松下幸之助さんですが、政経塾の最終面接では、二つの審査基準があったそうです。
一つは「あんたは愛嬌があるって言われますか?」
そして二つ目は「あんたの今までの人生はついていましたか?」だったそうです。
松下幸之助さんが、販売店の店主に会う時必ず聞いたと言われる、「景気はどうですか?」という話を思い出しました。
もちろん答えは景気が悪い時でも前向きな答えをすることですよね。

【大風呂敷経営】

ソフトバンクの孫正義さんは、知られているように、1981年に福岡で中古のソフトウエアを売るお店を創業しました。
アルバイトを2人雇ってスタートしたそうですが、あるときに2人の前で、「この会社は将来、豆腐を1丁、2丁と勘定するように、
1兆2兆という単位のビジネスをする」と語ったそうです。
そのときの2人のアルバイトは、「この人どうかしている」と思って辞めてしまいました。
しかし、現実には、ソフトバンクの売上高は10兆円となっています。
ユニクロの柳井さんも以前紹介した「経営者になるためのノート」で大きな目標を持つ大切さを説いていました。
大風呂敷経営とは、結局高い志で高い目標を持つということですよね。

我々も二人のようになる、ということではなく、目標と志を常に設定し直しそれを愚直に実行することで、自分自身の最高を目指しましょう。

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.82  2018年4月号より抜粋)

長期の楽観、短期の悲観 Voice vol.81

「長期の楽観、短期の悲観」
この言葉、経営の世界ではよく使われるフレーズです。
着眼大局・着手小局も似たような言葉だと思います。物事を計画し健全に対処していく要諦として大切な言葉だと思います。

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日野啓三さん、芥川賞を受賞された「あの夕陽」も含め当時の作家は自身の生きた時代が色濃く出ています
「短期的に希望を持つな、長期的に絶望するな」 これは以前読んだ、芥川賞作家の日野啓三さんのエッセイにあった言葉です。ちょっといいことがあると喜んで、先行きが不安だと悩んでしまいがちな、人間心理の核心をついています。
また、フランスの哲学者アラン氏(エミール=オーギュスト・シャルティエ)は「幸福論」の中で「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する」と言っています。
そして「およそ成り行き任せの人間は気分が滅入りがちなものだ。気分でものを言い、あてずっぽうに走る」つまり確固たる戦略を持っていない人ほど、先行きに対して悲観的である。

一方明確な意志を持って戦略を練っていれば、何があっても対処できる自信が生まれ、先行きを楽観できる。
ということでは将来を楽観視する為に「会社や自分は何をすべきか」という戦略を立て、それに基づいた計画を実行するべきです。

 

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「短期的に希望を持つな、長期的に絶望するな」 これは以前読んだ、芥川賞作家の日野啓三さんのエッセイにあった言葉です。
ちょっといいことがあると喜んで、先行きが不安だと悩んでしまいがちな、人間心理の核心をついています。
また、フランスの哲学者アラン氏(エミール=オーギュスト・シャルティエ)は「幸福論」の中で「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する」と言っています。
そして
「およそ成り行き任せの人間は気分が滅入りがちなものだ。気分でものを言い、あてずっぽうに走る」
つまり確固たる戦略を持っていない人ほど、先行きに対して悲観的である。
一方明確な意志を持って戦略を練っていれば、何があっても対処できる自信が生まれ、先行きを楽観できる。
ということでは将来を楽観視する為に「会社や自分は何をすべきか」という戦略を立て、それに基づいた計画を実行するべきです。

アラン氏の幸福論、前向きな本は楽しい

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長期の楽観のための体制作り

会社の「存亡」は、一にも二にも経営計画ですが、「存続」には、会社力が必要です。会社力とは次の三つです。
一つはハード部分。それは社員数、資本金、売上等々いわゆる外から見える会社の規模です。分かりやすいポイントですね。二つ目はソフトの部分。それはサービス(商品)力、技術力、営業力そしてマネジメント力等の部分です。
これは会社の根幹にかかわる部分で、これがあるから選ばれ続けるわけですよね。一と二があればそれで大丈夫だと思いそうですが、実は三つ目が大切で、これにより、他社との差別化、優位性が変わってきます。
その三つ目は何かと言うと、人づくりです。こちらは言葉通り、「人材」でないといけません。「人在」、もしくは「人罪」なんてことになると会社が揺るぎかねません。それには、採用からスタートして、育成、定着、そして「人財」へ向けて会社がどのような促しをしているのかが分かれ道になると考えています。
弊社も創業以来、営業・マーケティング・経営戦略等々様々なご依頼をいただいておりますが、創業すぐの段階から現在に至るまで、常にご依頼をいただくのは社員研修です。それぞれの会社の理念や経営計画のもと、社員をどう育て、どう活躍して頂くかを日常業務と併せて実施し続ける、これが人づくりであり、会社力の最重要ポイントです。

 

特にご好評頂いている研修

弊社で提供している研修には、新人研修やマナー研修をはじめ、管理職研修等々ございますが、特にご好評頂いているのが、「戦略志向研修」です。
こちらは、考える力、発想する力を養い、会社で活躍する人間になり、将来の幹部となるべき人材を育成していくもので、研修会社にはない、コンサルティング会社ならではの充実の内容となっております。

基本的な受講層は30代(ときには20代)の若手を選抜し、1年間(半年コースもあり)月一回、宿泊も交えて、考え、学ぶ研修です。
貴社の人材を人財に変え、会社力を高めていくには必須でお勧めの研修です。
内容や実績については、いつでもご説明させていただきます。
宜しくお願いいたします。

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.81  2018年3月号より抜粋)

ヘレンケラー女史 Voice vol.80

「この世で一番哀れなことは、眼はみえていても、未来の『夢』が見えていない人です」
これは、ヘレンケラー女史の有名な言葉ですが、同じように夢の大切さを説いた渋沢栄一翁も「夢七訓」の中で、夢の実現が計画立案でありそれが幸福の道と説いています。

今月は、事業継続に不可欠であり、弊社でもニーズの多い経営計画立案で若者からの指示を集めている事例です。
 

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先日セミナーでお話を聞いたのは、5人の採用枠に、16000人のエントリーがあった、社員80人パートさん含めおよそ200名の老舗和菓子(くず餅)メーカー「株式会社船橋屋」の渡辺雅司氏です。氏は大学卒業後、銀行マンになり30歳で実家である「船橋屋」に入社され、44歳の時に8代目の当主、代表取締役となり現在に至っています。

以前より、マスコミ等で船橋屋さんの取り組みを知ってはいましたが、直接話を聞けるということで、楽しみにしていきました。

ところで、今回初めて知りましたが、くず餅は数ある和菓子の中で唯一の発酵食品だそうです。つまり素材(でんぷん質)を450日かけて乳酸菌で発酵させ、その後成形し黒蜜と黄粉で作られる。その後保存剤等を入れないため賞味期限は短く、直営店のみの販売方法を取っています。
それが、強みであり、こだわりですが、販売チャネルと販売ルートは目の届く範囲となるのが、ボトルネックでもあるわけです。

【入社時の会社】

社員さんが一仕事を終えると、就業時間内にも関わらず酒宴が始まる。
お客様とけんかをする、デパートなどの出店で船橋屋の担当者は椅子に腰かけて居眠りをしている、休日は錦糸町の馬券売り場に行ってしまう。などなど、銀行マンとして自信満々事業を発展させようと、実家に戻ってきた渡辺社長には、老舗として胡坐をかいていた社内の現状に愕然としたそうです。
その時は、サラリーマンを辞めたのを心底悔やんだそうですが、しかし八代目として腹を決めた以上、社長である父親に権限を委譲してもらい、自らが経験し学んだ「継続する会社」の取り組みを一つ一つ実現していったそうです。
その第一歩が理想の会社への夢の実現シナリオ、つまり経営計画の策定でした。

 

【経営計画の策定が、社内外のファンの獲得に】

さて、経営計画ですが、氏がこだわったのは、社員さんの3倍いらっしゃるパートさんにも分かるような経営計画書。
試行錯誤の末策定したのが、イラストを沢山使った、漫画のようなスタイル。
どんなに立派でも、読んでくれなきゃ意味がない、なおかつ理解して自社のポジションと未来を語れるようにならなければ意味がないと。
そんな取り組みに加え、会社の紹介を「くず餅の製造・販売業」ではなく「伝統継承企業」とポジショニングを変えて、夢のある会社なんだとPRしていきます。
当初は、働いている社員さんに夢と希望を、と動いていたら、結果としてそれが口コミになり、マスコミが取り上げてくれて、増収に繋がるのですが、最後はそれが、人材採用に繋がって行ったということです。
私がセミナーなどで、「働いている社員さんにとって良い会社になると、営業コストと採用コストが限りなくゼロに近づいていく」という確かな事例を改めて聞くことができました。
全国各地にお餅の和菓子はありますが、発酵食品とブランディングしているのが良いですね!

 

【人材採用と育成の結論】良い人材が育つ5つの条件

(1)会社の理念・ビジョンがあることが前提ですが、それが社員さんに浸透し共感を得ていること

(2)給与を含め、明確な評価基準があること

(3)社員満足度調査をしていること

(4)新卒採用チームがあり機能していること

(5)イベント等ワクワクする環境があること

 

これは、弊社のお客様の事例にも通じる事だと、私も確信しました。皆様の会社もぜひこれを実現して行きましょう。

ちなみに、渡辺社長の父親七代目、祖父六代目は婿養子だったそう。息子が生まれても、経営能力が足りないと感じた場合には、婿養子を取りそれに後継ぎをさせる。つまり事業の継続は、血ではなく、ビジネスポリシー。
江戸時代から、政治も商いもこの原則があったよな~、と、司馬遼太郎ファンの私は納得がいく逸話でした。

 

私どもトライプランニングも、御社のファンを増やす経営計画を策定します

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.80  2018年2月号より抜粋)

柔道家・教育者 嘉納治五郎氏の言葉 Voice vol.79

「伝統とは形を継承することを言わず、
その魂を、その精神を継承することを言う」

今回は、柔道家で教育者の嘉納治五郎氏の言葉です。
講道館柔道の創始者であり、日本のオリンピック初参加に尽力するなど、明治から昭和にかけて日本におけるスポーツの道を開いた方です。
「柔道の父」「日本の体育の父」として、今日のアスリートの支えになっています。

 

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鎌倉彫。図柄などにもよりますが、30センチ盆で2万円位。

昨年山梨大使になったことで、今まで以上に山梨の文化芸術を深く学んでいますが、18歳で横浜の大学に来て以来住んでいる、神奈川県(数年間東京と千葉にも住みましたが)の伝統文化も大事にしています。
一昨年神奈川県からの依頼で、2020年にむけ、そして急増する外交人観光客に向け、伝統文化をPRする仕事を致しました。
その時依頼されたのが、「鎌倉彫」と「箱根細工」でした。
鎌倉彫はその起源を鎌倉時代にさかのぼりますので、900年以上の歴史。
そして箱根細工は平安時代にその起源をさかのぼりますので1200年以上の歴史があります。
そしてどちらも戦国時代を経て、平和が続く江戸時代に隆盛を極めます。
どちらも神奈川の地で長い歴史を経ていますので、私がいまさら何をと思いましたが、お話を伺ってみると、マーケティング不足による売上減という現状がわかりました。
そもそも日本国内には、2017年12月末現在、経産省が認定している「伝統工芸品」が230あります。
どの地域にもその土地ならではの伝統が息づいており、改めて日本と言う国が、世界に誇れる文化を持っているのだと再認識しました。
しかし、これら素晴らしいものたちが、市場でも活躍しているかと
言うと、一概にYESとは言えません。
箱根細工の仕掛け箱で遊んだ経験をお持ちの方も多いでしょう
鎌倉彫や箱根細工の課題は、前述の通り、マーケティングができていないことに尽きました。
それは販売もそうですが、事業を受け継ぐ人を育てていないということでもあります。
どんな業種でも、事業が儲かっていれば、事業の将来が見えれば、後継者が出てくるわけです。
「伝統工芸品」はその意味で、個別の事業者だけでなく、地域でそして日本経済で支える体制ができつつあります。
大切にしたい文化です。

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さて、私の故郷、山梨県にも伝統工芸品認定はあり、その一つが「甲州印伝」です。
印伝は寛永年間(1624~1643年)に来航した外国人により、印度(インド) 装飾革が幕府に献上された際に名づけられたと伝えられています。
その華麗な色に刺激されて、後に国産化されたものを印伝と呼ぶようになりました。
貞享二年(1685)刊の京都の地誌である『京羽二重』や十返舎一九の「東海道中膝栗毛」(1802年)のなかに「印伝」の記述があることから、江戸時代には各地で製造されたものと思われますが、現在、製法が伝わっているのは、甲州印伝のみです。

甲州印伝は鹿革に漆で模様を付けたものが特徴で、この鹿革は、体になじみ、強度を備えていることから武具にも盛んに使われており、戦国時代には鎧や兜に用いられ、武将たちの 勇士を飾ってきました。
明治期になると、信玄袋や巾着袋等が内国勧業博覧会において、褒章を得るなど、山梨の特産品 としての確固たる地位を築きました。
また、大正期にはハンドバック等も製作され製品も多様化し、現在に至っています。
製法は変えず、けれど時代と共に日常で使ってもらえるような商品開発と、展示会などを利用してのPR、アンテナショップの活用など、時代時代でマーケティングをしてきたと思います。私も名刺入れなど、甲州印伝を愛用していますが、丈夫で軽くてお勧めですよ!
甲州印伝は、伝統柄がステキ ですが、現代柄もありますので、 お気に入りが見つかるはず!

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前述の「伝統とは形を継承することを言わず、その魂を、その精神を継承することを言う」について。

柔道の山下泰裕氏は、ブルー柔道着が採用されることになった時、日本中が反対一色になったことを恥ずかしいと思ったといいます。
カラー柔道着導入は嫌なことではあるが、柔道が世界に普及するには避けて通れない。
そもそも、カラー柔道着は柔道の本質を脅かすものではないと。
結果、わかりやすくなり世界に普及し、ファンも増えましたよね。

評論家の加藤周一氏は、
「文化は無からの創造ではなく、伝統からの創造である。過去を失うものは未来をも失うだろう」
と言っています。
伝統は大切にしながらマーケティング(新たな視点)も見落とさず、海外からの観光客は勿論、そもそも国内の若い人に、その魅力を伝え、マーケットが拡がるように取り組みたいものです。
 

私どもトライプランニングも、皆さまの「魅力」を伝え、マーケット拡大のお手伝いを致します!

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.79  2018年1月号より抜粋)

名言集 -イチロー選手- Voice vol.78

「しっかりと準備もしていないのに、目標を語る資格はない」
この言葉は、現役メジャーリーガー、今年44歳の、ご存知イチロー選手の言葉です。
今年の最終号は、準備と成果について書かせていただきます。

 

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voice78-1 さて、この言葉「しっかりと準備もしていないのに目標を語る資格はない」。
多くの説明はいりませんね。
私も大好きな選手であり、野球に対して、また、自分の役割に対しての姿勢にはいつも感服させられます。
毎朝カレーを食べる、というのはルーティンがいかに重要かという点で話題にあがりましたよね(今はお蕎麦、という話ですが)。
17年もメジャーリーグに在籍しながら、一度も怪我でDL(故障者リスト)に入ったことが無い、ということは、いかに自己管理をしているかの一言でしょう。
また、度々米国メディアに取り上げられるのが「道具を大事に扱う」ということ。
プレイだけでなく、こうしたところも注目されるイチローの哲学が、野球を超えて学べる点だと思います。

 

マンダラチャート

そして、もう一人注目の野球選手は今秋メジャー入りを表明をし、エンゼルスに行くことになった大谷翔平選手。

以前このVoiceでも紹介したと思いますが、目標達成フローチャートとして、ビジネスやプライベートで使っている経営者も多い「マンダラチャート」。

右図はなんと大谷選手が高校生の時に書いたものです!素晴らしい!!

使い方は簡単です。

➀9×9のマスを作り、真ん中に「自分の成し遂げたいこと」を書く

②真ん中から1マス離れた8マスに、「成し遂げたいこと」が達成されるために、自分に必要な「要素」を書く

③「要素」を外側の3×3のマスの中に移し、さらにその周りの8マスに「要素」を得るために「やること」を書く

と、いうことで、マンダラチャートでは中心の「成し遂げたいこと」に対して、64個の「ToDo」に分解することが出来る。

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voice78-3 これらを続けることで、理論上は「成し遂げたいこと」への道が確立されるというわけです。
ちなみに、私も毎年末には、来年の希望もこめて、Wishリストと共にこのチャートを作成し手帳に貼り付けています。

さて、今回取り上げたイチロー選手と大谷選手。
まさに、「しっかりとした準備」があるからこそ、「目標」への道がはっきりと認識でき、結果達成されるのですね。大谷選手の場合、それができているから二刀流を貫く姿勢にもブレがないのでしょう。
 

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さて、私たちの仕事で言うと、それは何でしょう。
Voiceで定番のドラッカー氏の言葉に、

「企業が売っていると考えているものを顧客が買っていることは稀である。(中略)顧客は、満足を買っている。しかし、誰も、顧客満足そのものを生産したり、供給したりはできない。満足を得るための手段をつくって引き渡せるにすぎない」(『創造する経営者』より)

というものがあります。
私たちが目標を立てるとき、お客様の満足のために何ができるのか、何をしているのか、どんな資源があるのか落とし込んでいますか。
真の顧客目線で自社を見ているでしょうか。
自分で、自分たちで見るのが難しいようなら、協力会社や取引先に聞くなどしてみるのも良いと思います。
そうした落とし込みやヒアリングが「準備」の1つであり、それを経るからこそ「目標」へ向かえ、成果と言う果実を手にすることができるのですね。

 

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冒頭でご紹介したイチロー選手は、こうも言っています。「準備と言うのは言い訳の材料となり得るものを排除していくこと。そのために考え得るすべてのことをこなしていく。」と。

年末年始の時間を使って、2018年そしてその先に向け、良い「準備」をしていきましょう。

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.78  2017年12月号より抜粋)

~定期的に振り返る~ Voice Vol.77

ピーター・ドラッカー氏の言葉

「毎年八月に作る計画どおりに一年を過ごせたことは一度もない。だがこの計画によって、私はいつも失敗し、今後も失敗するであろうが、とにかくヴェルディの言った完全を求めて努力するという決心に沿って、生きざるをえなくなっている。」
このセンテンスは、ご存知ピーター・ドラッカー氏の言葉です。2000年に発売された『プロフェッショナルの条件』に載っています。氏は自らを経営コンサルタントでもなく、教授でもなく、「社会生態学者」だと言っています。つまり自分は人に何かを教えるという立場ではなく、自らの行動実践と他の人の行動を観察し、その成果はどのようにでるのかを言語化しただけの学者だと。う~ん 世の中に足跡を残す人は謙虚ですね!

 

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さて、この「定期的に振りかえる」ということですが、それは氏が20代前半、新聞の論説委員に抜擢されたとき(当時は第一次世界大戦が終わった時で、若い世代が戦場に赴いていたことが人材登用の理由だと言っています)、その経験不足を補うためにやりはじめた事がこの「振り返り(レビュー)」です。この「レビュー」、我々も、プロジェクトやイベント毎にやりますが、それに加えて日々の活動を毎週、毎月、そして半年毎にやることが必要ですし、実施することで成果に繋がるのを実感します。そしてその「レビュー」を成長に繋げるためのキーポイントは、なんとなく振り返るのではなく、レビュー項目を明確にしておくこと。基本的な事ですが、氏の事例を以下に列挙します。

voice77-2 ・優れた仕事は何か?
・一生懸命やった仕事は何か?
・一生懸命やらなかった仕事は何か?
・お粗末な仕事や失敗した仕事は何か?
・集中すべき事は何か?
・改善すべき事は何か?
・勉強すべき事は何か
レビュー項目はこの7つだったそうです。

ところで、氏はこのレビューをやってみると、出来ていないことが多数であったと言っています。達成率は40%程度が続いていたとも。

氏が出来ないのですから、我々凡人はも出来ない事を嘆くのではなく、定期的なレビューを習慣づけて、着実に成長して行く事が大切ですね。

さて、前置きが長かったのですが、今月は11日~12日そして23日~24日と2回にわたり、富士山の麓と妙義山の麓でそれぞれ宿泊の経営合宿に参加してきました。日常の仕事場を離れじっくりと現状を振り返り、今後の計画を立案するというのは大切かつ重要な作業だと改めて感じました。また、どちらの合宿も全く知らないメンバーとの学びとセッションなので、そのメンバーから受ける刺激も多く、有意義な時間となりました。そして終了後は直ぐにやりたいこと、やらなければならないことが浮かんできて、帰りの電車では大いに夢を描いていました。
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こちらは、群馬県富岡市にある、妙義山グリーンホテルです。周りにはなにもなく、それがまた良かったです。

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今回のタイトルである「定期的に振り返る」ですが、時間が有限である以上、私が今回合宿に参加して決めたことは、まずは毎週土曜日に30分「レビュー」の時間を取る事です。そうと決めたら、12月2日(土)から実行して行きます。そしてその「レビュー」では反省と改善、優先順位と劣後順位の設定、を繰り返してやって行きます。それを続けることで、無駄な時間を極力そぎ落としていけると思います。

そして毎年続けてはいましたが、ここ最近少し疎かになっていた「WishList」を改めて設定しました。今回の経営合宿の主催者の一人はこの6年間、毎年大晦日に部屋にこもって翌年の「WishList」を108書くのを義づけていたそうです。
108書き終わるまでは決して部屋を出ずに、集中する。そして終わったら奥様と年越しそばを食べたとか。
彼はそのことで、事業も目標通りに成長してきたと経営報告プレゼンをしてくれました。

もうひとつ、今までは私だけの「WishList」でしたが、これからはスタッフ全員に書いてもらうことにしました。書いてもらうのは、自分自身のことと会社のことの二つです。
会社の事は全員で共有し、皆で夢を現実のものとして行きたいと思います!
さあ、来年も楽しみだ!!
皆様の会社でもぜひやってみてください。

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.77  2017年11月号より抜粋)

”めざしの土光さん”こと土光敏夫 Voice Vol.76

少数精鋭という言葉がある。この言葉には二つの意味がある。

今回の言葉は、めざしの土光さんでお馴染み 土光敏夫氏です。上記の言葉には続きがあります。

『少数精鋭という言葉がある。この言葉には二つの意味がある。
一つは「精鋭を少数使う」ということである。
そしてもう一つは「少数にすれば皆が精鋭になりうる」ということである。
私は後者の意味を重視したい。

前者だとすでに出来上がった精鋭を自分の手元に集めるということで、虫がよすぎるというものだ。
後者では今自分の手元にいる玉石混交(ぎょくせきこんこう)の人々を、玉にはますます磨きをかけ、石にはトレーニングによって玉に変えていこうということで全員の能力を底上げすることを意図している。』 いかがでしょうか。胸に響く言葉ですよね。

 

「不思議な会社」に不思議なんてない

さて先日、島根電工株式会社の荒木恭司社長の講演会を聞いてきました。
時々このVoiceでご紹介する、「日本でいちばん大切にしたい会社」に紹介されている会社さんなので興味を持っていました。
私は札幌の「富士メガネ」さんや長野の「中央タクシーさん」、同じく長野の「伊那食品」さんなど直接訪ねる機会を作っています。
私の中では、興味のある会社や人について、本や雑誌を見るのがファーストステップ、セミナー等でお会いするのがセカンドステップ、そして実際の会社に行ってみるのがゴールです。

同社の繁栄のポイントはもちろんたくさんありますが、まずは社員さんを大切にすること、それは価値観の共有化をする、そして対応力を上げる社員教育ですね。
これは「日本でいちばん・・・」に取り上げられている会社さんすべてに共通することです。
それから事業として特筆すべきは、公共工事中心の会社から個人住宅工事中心に変えて、増収増益を続けている点でしょう。
島根県は日本で二番目に人口が少ない県で、県民所得も46位つまり下から2番目、ちなみにどちらも最下位はお隣の鳥取県です。
この過疎の地域で、(島根県人口67万と鳥取県56万)で年商約160億円を達成しています。
その秘訣は右の本のタイトルにもあるように、特別な事ではなく、個人のお客様1人1人に向き合ったサービスを展開していることです。
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左がホームページですが、「私たちは個人のお客様を中心に事業をしています。皆様のお住まいの困りごとを解決します」ということを、明確に示しています。そもそも公共工事なら何百万単位、個人住宅なら数万円、手間はかかるし利益は少ないから、やりたくないというのを逆手に、電気工事業でなく、サービス業だとマインドチェンジしてから社内改革できたと。

社員さんもお客様から直接「ありがとう」を言われることの嬉しさを体験して、仕事へのモチベーションが上がっているわけです。
それが出来ているのも徹底した社員教育と、福利厚生の制度。とにかく企業は人を育てることが大切ですよね。弊社も引き続き人材育成のお手伝いをさせていただきたいと思います。

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さて、今回取り上げた
「少数精鋭という言葉がある。~少数にすれば皆が精鋭になり得るということである。」 

今はどんなに採用のハードルを上げても、当たり前ですが精鋭ばかり採用できるはずはありませんよね。
やはり人材を人財にするには、経営陣が玉石共に、どれだけ本気になって輝かせよう、磨こうとしているか、どんな理念や情熱を共有したいのかが明確であるか、そして実際の教育にどのくらいの時間と費用を使っているかに尽きると思います。
人材育成に取り組もうとお考えの経営者の皆さま、島根電工さんの例などもご参考に、どんどん促進していきましょう!

トライプランニングも人材育成の心強いパートナーとして皆さまをサポート致します! 

 

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.76  2017年10月号より抜粋)

名言集 ‐ボーヴォワール‐ Voice Vol.75

どうにも乗り越えられない障害にぶつかった時は、
頑固さほど役に立たないものはない。

今回は、フランスの作家・哲学者、ボーヴォワールの言葉です。

『One is not born, but rather becomes, a woman. 人は女に生まれるのではない、女になるのだ』 で、有名なボーヴォワール(1908-1986)。
この言葉が冒頭を飾る1949年6月に出版された「第二の性」が、フェミニズム運動に革新をもたらしたと評価され、その後数々の賞を受賞しています。

彼女は、同じく哲学者・小説家のサルトルと契約結婚という、今でいう事実婚で結ばれていたのも有名な話です。
フランスは昔から、結婚に関しては様々な形態がありますが、型にとらわれず個人責任で自分の気持ち正直に生きるという文化がありますよね。

 

ママ友4人でスタートした「ファミリア」

 

さて、昨年のNHK朝の連ドラ「べっぴんさん」を覚えていらっしゃるでしょうか。
今回は、そのモデルとなった「株式会社ファミリア」の社長、岡崎忠彦氏の講演を聞く機会がありました。
ファミリアと言えば、小熊のイラストでおなじみの高級子供服。
子供も大きくなった今私が学生の頃、元町に遊びに行くとファミリアの素敵なお店があったことを思い出しながら、講演を伺いました。
40代の氏は、ファミリア創業者の孫息子です。
ご自身はデザイン関係の仕事をされていたところ、父親の急逝により後を継ぐことになり、2011年に社長就任しました。
そのいでたちは、社長というよりデザイナー、
という風貌です。
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くまのファミちゃん、リアちゃん。 このキャラクターたちも進化しています。

今年67年を迎えるという同社の創業の背景は戦争です。
社長が言うには、「ママ友4人でスタートしたベンチャー」。
モノがない時代、子供のための服を自分たちの子供で試しながら試行錯誤し、そのうちそれが認められるようになり、ひいては現在の皇后美智子さまがご懐妊された時に衣類や家具を収めるまでに成長していきます。

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創業者の4名は神戸のご令嬢たち。 ママ友4名でスタートしたのが原点です。
しかし、バブル崩壊後の90年代半ばより、その業績に陰りが見え始めたそうです。
停滞が続き、社員にボーナスが払えない状況におちりいました。そんな中、外から社長として迎えられ、「社員にしたら、一番嫌なパターンですよね」と。
ただ、ご自身が外から来たからこそ見えるものも多かったと言います。
良くも悪くも企業として継続していると、「らしさ」が独り歩きし、本来なら共通言語であるはずのものが社員ごとに違っていたり、部門ばかり多かったり、教育、出張費がカットされていたり。

新たなテーマ「オープンオフィス」

 

そこで、社長に就任し、決めたことが「開き直る」「フォロワーをつくる」「客観的になる」ということだったそう。
例えば経営の視覚化。サッカーがなぜあんなに盛り上がるのかというと、皆がルールを知っているから。
だとしたら、会社も同じで皆でルールを共有すること。
約40あった部署も2つに集約。教育の復活。
特に同社では課長職クラスの中堅社員の育成に力を注いでいるとのことで、そうしているうちに、研修の中から共通言語ができ、社員から提案が出るようになり、結果皆の顔が活き活きとしてきたそうです。
また、本社を売却し(歴史的建造物ですが、売却後も景観は維持されています)新たにオフィスを作ったそうです。
その時のテーマが「オープンオフィス」。
これは「オープンキッチン」からの発想で、社長室や部長室もなし、仕切りも壁もなし。
ランチを皆で食べる日を設けたり、いつでも見学OKとのこと。
今回、社長はこれらをさらりと語っていらっしゃいましたが、デザイナーとして好きな道で軌道に乗っている頃に、斜陽のアパレル、しかも子供服の会社に、社長として入られるのは本当に勇気がいったことと思います。

しかしそこで発揮されたのは固くなっていた組織や人を楽しませ、そして重要施策を決めたこと。
伝統は大事にしつつもとらわれず、現在はプレスクール事業や海外展開も図っています。
頑固だった組織に、経験はなくとも良い社長を迎えられたことで、社員もそして、創業されたおばあさまたちも喜んでいるのではないでしょうか。

 

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さて、今回取り上げた

 「どうにも乗り越えられない障害にぶつかった時は、頑固さほど役に立たないものはない。」

岡崎社長は、「うちはもともとママ友4名でスタートした会社なんだから、ゆくゆくの経営陣は女性でいいと思っている。男性はアウトソースでいいんじゃないかな。」と、おっしゃっていましたが、67年前と今、どんどん新しいものが出てきて、価値観も環境も、コミュニケーションツールも変わってきているなか、女性の持つ良い意味での柔軟性やまじめさが改めて評価される時代になっていると思います。振り返ってみて、自分はそして自社は不要な頑固さがはびこっていませんでしょうか。柔軟な発想を持ち、社員さんが働きやすい環境を作って行きましょう。

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.75  2017年9月号より抜粋)

名言集 ‐松下幸之助‐ Voice Vol.74

新年明けましておめでとうございます。
2018年も、皆様が昨年にも増して素晴らしい1年になりますよう スタッフ一同、しっかりとサポートさせていただきます。ご期待ください。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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さて、今回の言葉は、松下幸之助氏の数ある名言の中からセレクトしました。

 経営というものはだいたいは、社長の 責任において、どうにでもなっていくもの。

上記の言葉の全文は、以下の通りです。

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「経営がうまくいくかどうかということは、いろいろの事情があるにしても、結局は最高経営者である社長一人の責任だと思います。もちろん、社会情勢の影響などもあるでしょうが、経営というものはだいたいは、社長の責任において、どうにでもなっていくものです。社員が社長の意のままにならないと思われる場合でも、根気強く、誠意と熱意をもって説得すれば、やがては必ず聞いてもらえます。とすれば、会社がうまくいかないということは、社長の意図するところに大きな欠陥があるからで、他人を責める前に、まず、自らを強く責めなければならないと思うのです。(略)」

 

「生活の木」の人材育成

さて、先日、「株式会社生活の木」の社長、重永氏の講演を聞く機会がありました。女性は良くご存知でしょうが、私をはじめ、男性にはあまりなじみのない分野かもしれません。
「生活の木」さんは、現在ハーブ・アロマテラピーを軸に、原材料の輸入、加工、OEM生産、直営専門店の経営(120店舗)、カルチャースクール、そしてホテル経営と、約800名の社員を抱えた企業です。
こちらの、社長の人材育成の取り組みが面白く参考になりましたのでご紹介したいと思います。

 

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生活の木 重永社長。女性の多い職場だからか、声のトーンも柔らかく、真摯な語り口調での講演が印象的でした。

生活の木さんは、社員約800名、18歳から75歳まで、そしてなんと男女比が1:9と、圧倒的に女性が活躍している職場です。
もともとは、表参道で陸軍代々木練兵場の兵士や明治神宮参拝客向けに写真館を営んでいましたが、昭和30年代に駐留米軍向けの陶磁器店を開業。これはDPEの広がりを見越し、脱写真を図った策だったとのこと。
昭和40年代には、洋食器を主力としたオリジナルのテーブルウェアを開発販売(SPA)。その後1970年代に入り、ハーブビジネスを食器と並行してスタート。
現在では写真館の場所そのままに、「生活の木表参道本店」として、ハーバルライフ文化発信基地として現在の規模に発展・展開していったとのこと。

今でこそ、ハーブやアロマは生活に浸透していますが、1970年当時はまだまだカルチャーの一端にいるかな、といった感じですよね。

 

重永社長の「まかせる、育てる経営」

さて、そんな重永社長は3代目。会社を継ぐ身として研鑚する中で、よく言われたのが「自分の器と能力を拡大することで会社も大きくなる」ということだったそうです。
もちろん、自分を磨くことは社長としてあたりまえですが、会社は本当に自分の器以上にならないのだろうか、という疑問から、試行錯誤の結果、「まかせる、育てる経営」をする、ということに行きつきます。

そう決めてからの重永社長は、それを徹底していきます。とにかく社員教育については、最初から、つまり採用面接から自らが関わる。
生活の木さんでは、6次面接まであるそうですが、そこから既に応募者を「育てる」視点で面接をし、内定直後は4日間長野での合宿研修、入社前にも3回ほど研修をするそうです。
もちろん、入社後、半年後、1年後・・・と継続し、直接指導されているとのこと。また、そして社員全員と過ごす時間をつくり、お誕生日には会った時の会話を思い出しながら、その社員の好みのものをチョイスして、手書きのメッセージと共にプレゼントを贈るそうです。
印象的だったのが、「社長仲間と話していると、大体500人を超えたあたりから、うちの社員の顔と名前が一致しない、なんていう社長がいらっしゃるが、私は心から家族として、会社を担う人財として、彼、彼女たちに係りたいから、たとえ1000人を超えても、そんなことにならない自信がある」とおっしゃっていました。

そんな「生活の木」さんらしく、組織図はピラミッド型ではなく、中心循環型で表示されています。

重永社長の理想を実現するための、経営者の使命と役割についても参考になることが多かったのですが、特に印象に残ったのが「私は経営者が自慢できる会社にしたい。それには、ガマンは必須、ロマンは必要、そしてジカンはかかるが、その先にジマンがあると思っています」という言葉。

いよいよ2018年も始動開始となりました。
社員一人ひとりに自社の理念や自身の想いを語り、共有して一朝一夕にはいかない会社経営ですが、ミッション、ビジョンを胸に、邁進して参りましょう!

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さて、今回取り上げた

「経営というものはだいたいは社長の責任において、どうにでもなっていくもの。」

という言葉。重永社長の「ドアは空いてるんだから、社員が来い、ではなく、私は自分から社員に会いに行き、彼、彼女たちに耳を傾け、わからないことは教えてもらい、お礼を言う。迷っていることがあれば助言する。そんな積み重ねが仕事にも活きてくる」という言葉は、まさに社長の責任を有言実行されていると思います。

新たな年を迎え、2018年もどんどん自分から動いていきたいですね!

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.74  2017年8月号より抜粋)

じっくり考えろ。しかし行動する時が 来たなら… Voice Vol.73

じっくり考えろ。
しかし行動する時が来たなら、考えるのはやめて、進め。

今回の言葉は、ご存知ナポレオン・ポナパルトです

 

 今月は、前回からのフランス繋がりではありませんが、シャネルが産まれる100年前、同じしし座のナポレオン・ポナパルトの言葉からピックアップしてみました。

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このたび新たに「TPメンバー制度」を発足いたしましたが、実はこの構想は何年も前から温めていました。実現したいと思いながらも、どのような内容が喜ばれるか、役に立つのかと、様々考えをめぐらしておりました。しかし、ある日この言葉を見て、今が行動するときだと!ナポレオンらしい、雄々しい言葉ですね。背中を押されました!

ナポレオン・ポナパルト(1769-1821)この胃を押さえているポーズは非常に有名ですよね。胃痛だったから、皮膚病で痒かったから、はたまた背の低いのをカモフラージュするためのポーズだった、など所説ありますね。

 

「らぽっぽ」「くくる」でおなじみの白ハトグループ

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さて、先月、白ハトグループの社長、永尾氏の講演を聞く機会があり、失礼ながらあまり予備知識のないまま伺いました。しかし、駅ナカやデパ地下に入っている「らぽっぽ」または、「道頓堀くくる」と聞けば「ああ、あの!」と思われる方も多いでしょう。
「らぽっぽ」はスイートポテトを主力とした、スイーツのお店で国内外に100店舗以上、「くくる」はたこ焼き屋さんです。
白ハトグループは約70年前にアイスクリームの製造販売からスタートし、冬でも売れるものを、と試行錯誤した結果、スイートポテトにいきついたんだそう。私も知りませんでしたが、スイートポテトは日本発祥のスイーツなんですね。
 
白ハトさんは、スイートポテトの原料であるさつまいもの国内シェアは80%。自社以外でも、いわゆるスーパーやコンビニで販売している冷凍の大学芋や、お菓子のサツマイモ味というものは、すべて供給しているそうです。それができるのも、この会社さんのユニークな、「第一次産業から第三次産業までを網羅した第六次産業グループの確立」に取り組んでいるからこそでしょう。
 
ではなぜお菓子を作り、売る会社が、サツマイモを「作る」ことにしたのか。
そもそもは、よいサツマイモを仕入れる為に農家さんに伺うと、お昼に食べているのはコンビニのおにぎり。
スーパーで様々な野菜が並んでいる中で、真っ先に売り切れるのがなんと焼き芋という現実に、永尾社長は改めて驚いたそうです。
・なぜ自分の田んぼでお米を作っている農家さんがコンビニのおにぎりを食べるのか
- 働き手の女性がご飯を炊く、そして握っておにぎりに、という手間よりも、コンビニで買う方を選んでいる。
・なぜ生鮮野菜コーナーの中で焼き芋が売り切れるのか
- ペットと2人暮らしの老人が増えていて、焼き芋ならペットにも与えることができるし、自分もそこそこお腹が膨れる。じゃ、今日の朝は、昼は焼き芋で、
となるんだそうです。
 
まさに少子高齢化と女性の社会進出が、より手軽で美味しい加工食品の需要を底上げし、そこに気象状況、海外での和食ブームと、食材をキープすることが難しくなってきたと。
サツマイモだけでなく、たこ焼きのタコは、以前食べなかった外国人が食べるようになったのと、養殖が難しいので、今や高級食材になりつつあるそうです(6/8時点でニッスイがマダコの完全養殖がに成功、とプレスリリースされていましたが、汎用はまだまだこれからでしょうね)。

 

「なめがたファーマーズビレッジ」開設の決断

voice73-3農家についても、主力な働き手が70代がザラ、若手は皆無という現実に「どうにかしなくては!」という思いが募っていったそうです。
そこで、決断の時が。2015年、茨城県の行方に「なめがたファーマーズビレッジ」を開設したのです。
若手農業従事者の育成には、まず自分達から!ということで、約20万坪の中に畑はもちろん、観光、体験施設、地域交流の場などを設け、新3K農業(キレイ、気持ちいい、カッコイイ)の実現に向けて邁進されています。

 

ここで裏話もしてくださったのですが、このなめがたファーマーズビレッジを開設する前に 、なんと銀座の一等地に自社ビルを建てませんか、という話が持ち上がったそうです。
テナントも入れば十分利益が出るビルになると言われ、かかる費用もほぼ同等。
どちらかの選択を迫られました。
「正直なところ、自分の代で銀座に自社ビルというのは魅かれました。でも、50年後、100年後、自分がいなくなった後も社員や事業にかかわってくれる人が喜んでくれるのはどちらだろう、と考え、決断しました。この、決める、ということこそが、経営者の醍醐味だと本当に思います!」と。
「しかも、そう決めたら、なんと7000名の新卒応募があった。8割は女性で、さらにその5割は理系。志の高い女性が多く、本当に驚いた。今年も5000名の応募があった」とのこと。
決断し動くと、そこからまた良い循環が生まれるのですね。

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さて、今回取り上げた

「じっくり考えろ。しかし行動する時が来たなら、考えるのはやめて、進め。」

白ハトの永尾社長も様々な岐路で迷われ、ダメ元、という気持ちで当たったことも多かったそう。
しかし、そうして動いているうちに、支援者や協力者が表れ、思いもかけない結果が出ている、と。
経営者の皆様も、決断をし、そして思い切り進む。暑い夏こそ、この経営の醍醐味を味わい尽くしましょう!
 

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.73  2017年7月号より抜粋)