少数精鋭という言葉がある。この言葉には二つの意味がある。

今回の言葉は、めざしの土光さんでお馴染み 土光敏夫氏です。上記の言葉には続きがあります。

『少数精鋭という言葉がある。この言葉には二つの意味がある。
一つは「精鋭を少数使う」ということである。
そしてもう一つは「少数にすれば皆が精鋭になりうる」ということである。
私は後者の意味を重視したい。

前者だとすでに出来上がった精鋭を自分の手元に集めるということで、虫がよすぎるというものだ。
後者では今自分の手元にいる玉石混交(ぎょくせきこんこう)の人々を、玉にはますます磨きをかけ、石にはトレーニングによって玉に変えていこうということで全員の能力を底上げすることを意図している。』 いかがでしょうか。胸に響く言葉ですよね。

 

「不思議な会社」に不思議なんてない

さて先日、島根電工株式会社の荒木恭司社長の講演会を聞いてきました。
時々このVoiceでご紹介する、「日本でいちばん大切にしたい会社」に紹介されている会社さんなので興味を持っていました。
私は札幌の「富士メガネ」さんや長野の「中央タクシーさん」、同じく長野の「伊那食品」さんなど直接訪ねる機会を作っています。
私の中では、興味のある会社や人について、本や雑誌を見るのがファーストステップ、セミナー等でお会いするのがセカンドステップ、そして実際の会社に行ってみるのがゴールです。

同社の繁栄のポイントはもちろんたくさんありますが、まずは社員さんを大切にすること、それは価値観の共有化をする、そして対応力を上げる社員教育ですね。
これは「日本でいちばん・・・」に取り上げられている会社さんすべてに共通することです。
それから事業として特筆すべきは、公共工事中心の会社から個人住宅工事中心に変えて、増収増益を続けている点でしょう。
島根県は日本で二番目に人口が少ない県で、県民所得も46位つまり下から2番目、ちなみにどちらも最下位はお隣の鳥取県です。
この過疎の地域で、(島根県人口67万と鳥取県56万)で年商約160億円を達成しています。
その秘訣は右の本のタイトルにもあるように、特別な事ではなく、個人のお客様1人1人に向き合ったサービスを展開していることです。
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左がホームページですが、「私たちは個人のお客様を中心に事業をしています。皆様のお住まいの困りごとを解決します」ということを、明確に示しています。そもそも公共工事なら何百万単位、個人住宅なら数万円、手間はかかるし利益は少ないから、やりたくないというのを逆手に、電気工事業でなく、サービス業だとマインドチェンジしてから社内改革できたと。

社員さんもお客様から直接「ありがとう」を言われることの嬉しさを体験して、仕事へのモチベーションが上がっているわけです。
それが出来ているのも徹底した社員教育と、福利厚生の制度。とにかく企業は人を育てることが大切ですよね。弊社も引き続き人材育成のお手伝いをさせていただきたいと思います。

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さて、今回取り上げた
「少数精鋭という言葉がある。~少数にすれば皆が精鋭になり得るということである。」 

今はどんなに採用のハードルを上げても、当たり前ですが精鋭ばかり採用できるはずはありませんよね。
やはり人材を人財にするには、経営陣が玉石共に、どれだけ本気になって輝かせよう、磨こうとしているか、どんな理念や情熱を共有したいのかが明確であるか、そして実際の教育にどのくらいの時間と費用を使っているかに尽きると思います。
人材育成に取り組もうとお考えの経営者の皆さま、島根電工さんの例などもご参考に、どんどん促進していきましょう!

トライプランニングも人材育成の心強いパートナーとして皆さまをサポート致します! 

 

 (弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.76  2017年10月号より抜粋)