「進取果敢(しんしゅかかん)」 自ら進んで物事に取り組み、決断力に優れていること。 「進取」は、自分から進んでことを成す。「果敢」は、決断力が強く大胆なこと。 出典は・・・今回は諸説あり ここでの記載は無しとします。

 

さて「進取果敢」。ひとつのビジネスのピークはその昔30年と言われていましたが、今はどうでしょう?10年あるいは5年かも知れません。今日本で元気な企業、若者に人気の企業といわれるのは、ソフトバンクや楽天に代表されるこの10年20年で急成長している、インターネットを通じたサービス提供会社がひとつの潮流ですね。
また小売・流通などでいえばユニクロ、ニトリそして無印良品など国内で拠点を拡大し、今は海外にも多くの拠点を持ち、世界ブランドになっている企業もここ10年20年での急成長です。一方海外に目を向ければ、アップル、グーグル、アマゾンなど、ブランディング戦略をベースに、世界展開している企業もここ10年20年でのビジネス拡大を遂げています。
それぞれの経営者の考え方や戦略は、多くの著書やインタビューから概要をうかがい知ることができます。各社に共通するのは、まさに「進取果敢」新たなチャレンジをして、その実行への決断が優れていることだと感じます。

 

↑ジョブスの片腕として、アップルのデザインとブランディングを確立させたジョナサンの半生記です。

さて、「進取果敢」今回私の方でテーマとしたいのは、戦略の中でも大切な、「ブランディングと採用&教育」です。なぜこの二つを取り上げたかと言いますと、この二つが我々中小企業の成長に欠かせないポイントだと強く思うからです。我々中小企業は今の所、上場し、世界進出をしていこうとは(多分)思っていません。しかし、会社を成長させようとは考えています。その際に必要なことが会社のブランディングであり、社員教育です。
ブランディング(デザインも含め)は経営資源の一つです。今はWEBサイトや商品・サービスカタログ、ロゴ、オフィス環境に至るまで、魅力的に見せることはとても重要です。その意味で、中小企業も出来れば社内にデザイナーを持ちたいとろですが、少なくとも業者さんではなく「外部顧問」としてデザイナーさんを持つべきだと思います。
その理由は単純にロゴや商品の見栄えを良くするということではなく、理念や歴史、コンセプトや戦略、市場、営業状況まで理解して、経営者と一体となって、企業全体、経営そのものをデザインしていく。これが重要だからです。自社の経営方針・経営戦略・ミッションの中にぜひもう一つ、ブランディングの項目を入れましょう。
間違いなく、企業成長の一つに柱になってきますので。

中小企業経営者の皆様、貴社の経営デザインなら
おまかせください!
<トライプランニングの人材開発>

 

もうひとつの柱である。「人材採用と育成」ですが、以前このVoice3月号で取り上げた、Googleの採用と社内制度を書いた「WORKRULES」を読んでも、大きな会社の採用と教育制度を伺っても、絶対にこうすれば上手くいくという正解はなく、それぞれ試行錯誤している様子が見えてきます。
ということは、我々中小企業でもそれは同じで、正解がない以上、自社で「こんな人を社員として採用したい」そして「社員になってもらった方たちをどう育てて行くのか」を、明確にしていけば良いのです。
今では優良なグローバル企業である「ミスミ」の再生を手がけた元CEO三枝氏の「ザ・会社改造」を読むと、経営戦略以上にスポットをあてているのが、人材育成です。やはり試行錯誤の中、「こんな人材になって欲しい、ならなければいけない」というポリシーを明確にし、教育し、選抜し、成果を出してもらえるように取り組んでいます。それが、いまのミスミグループを生み出したのですね。

↑340人の会社を1万人企業に成長させた三枝氏の著書、人材育成と言う視点で読むと、面白いです。

 

今回の「進取果敢」、通常我々は、商品戦略や営業戦略に目が向きがちですが、「ブランディング」と「採用・教育」、
この分野に改めてフォーカスし、企業成長をして行こうではありませんか。

 

(弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.64  2016年9月号より抜粋)