抜本塞源(ばっぽんそくげん) Voice Vol.16

「抜本塞源」=禍の原因になることを、徹底的取り除くこと。これは読んで字のごとく木の根を抜き、水源を塞ぎとめるということで、原因を把握し、対処することです。 出展は中国の古典『春秋左氏伝』に出てくる言葉です。

 

さて、「抜本塞源」。社内で様々な問題が起こり、取り組まなければいけないことがあるとき、その現象だけをとらえて対処するのではなく、全体を見て、その問題で何が原因か、ボトルネックを見つけることが重要です。社内で会社の課題を挙げてみようとすると、営業部門は「価格が高い」「納期が遅い」「サポート対応が悪い」、技術部門は「新規開拓力がない」「知識が足りない」、本社部門は「経費の無駄が多い」「コミュニケーションが悪い」など、自部門でなく、他部門を責める意見が活発に出たりします。 しかし、会社というのは、お客様がいて初めて成り立つもの。社内の課題を他責にせず、お客様が満足して取引をけてくれるためには、何が問題なのかを、しっかりと考え、社内の改革をしていく必要があります。 そしてできればそのことを、社内外にきちんとアピールすれば、なお良いですね。 お客様は、あなたの会社のサービスや商品を購入する理由が、明確になればなるほど親近感が増しますし、購買理由になるからです。

18 私がリピーターになるお店や会社ではその改善がわかるところです。
「誰が対応したのかわからないというクレームをいただき、名前を名乗るようにした」 「あまり使わない機能だから、シンプルにした分価格を安くした」 「混雑時にレジが込み合うので、お席で精算できるようにした」 などなどお客様目線でより良いサービスが提供できるようにして、なぜそれをやっているのかを、社内外にわかるように掲示がしてあったりすると、進化がわかって素晴らしいと思います。

 

では、「抜本塞源」。ボトルネックは何か?そのための思考法としては、例えば「納期が遅い」という問題が起きていとすると「なぜ納期が遅いのか?」というテーマで解決に取り組むのではなく、「納期を早くするにはどうしたら良いのか」、「具体的に早いとはどのくらいのレベルか」、と、いうテーマにして、課題解決に取り組むことが大切です。 そうすると、何が足りないのか、何を改善すればよいのか、どこまでやればよいのか、ということが出てきます。それがどんどん出てくるとしめたもの、その中で出てきたことを分類し、優先順位をつけ、具体的に取り組むためのスケジュールと役割を作っていく。 「対処=実行」できますね。

ところで、優先順位ですが、P.ドラッカー氏は「経営者の条件」の中でこう表現しています。「優先順位の決定には、いくつか重要な原則がある。すべて分析ではなく勇気に関わるものである。

第一に、過去ではなく未来を選ぶ。
第二に、問題ではなく機会に焦点を合わせる。
第三に、横並びではなく独自性をもつ。
第四に、無難で容易なものではなく変革をもたらすものを選ぶ」

と。 私たちは簡単に“優先順位”と言いがちですが、重要なのは基準を明確にすることですね。また、優先順位と相対して劣後順位のことも教えてくれています。 「本当に行うべきことは優先順位の決定ではない。優先順位の決定は比較的容易である。集中できる者があまりに少ないのは、劣後順位の決定、すなわち取り組むべきでない仕事の決定とその決定の遵守が至難だからである」と。 課題解決に取り組むには、今の仕事の棚卸しをし、定例業務の見直しをするのと同時に、新しく取り組むべき事は(生産性は未定ですので)過去にとらわれていないか、競合他社と横並びの内容を選んでいないかなどを見る必要があるということですね。 「抜本塞源」 全体を見渡して、しっかりとボトルネックを見つけ、改善し、今以上にお客様に選ばれる会社になろうではありませんか。

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(弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.16 2011年12月号より抜粋)