意到筆随(いとうひつずい) Voice Vol.52

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意到筆随(いとうひつずい)」 こころにゆとりがあり、わだかまりがないと、思うままに感興がわき、普段難しいと思うことでも、良い考えが浮かびなめらかに事が進むという意味。
出典は中国の古典「春渚紀聞」です。

 

 さて「意到筆随」。仕事も人生も順風満帆、楽しく思い通りにできれば最高ですが、そう簡単に行かないのは世の常ですね。しかし、人間考え方一つで、「意到筆随」の生き方が出来るのではないかと最近強く思います。
 私も有名・無名の多くの経営者にお会いしていますが、業績が良い(つまりお客様に選ばれている)会社の経営者はピンチをチャンスに変え、苦難に遭遇すれば、何かを変える必要があるとの啓示だと考えて行動をしており、結果として「意到筆随」、会社が順調に進んでいるのだと確信しています。

 先日、今や日本中で知らない人はいない「ジャパネットたかた」の前社長である「高田明」氏の話を聞く機会がありました。高田氏は大学卒業後機械メーカーに勤め、ヨーロッパで営業を経験後、友人と翻訳会社を設立したものの挫折、しかたなく佐世保に帰り、実家のカメラ店を手伝い、その後一つの店舗だけでは家族が生活できないと独立し、ご夫婦で新しいカメラ店をスタートしました。商売は始めましたが、どうすればお客様が増えるのか悩んでいたときに、
地元の友人に頼まれた長崎放送のラジオショッピングで5万円の広告を出したところ、20万円の売り上げがあり、それから少しずつ、金額とエリアを拡げながら、今に至っているということでした。
 もちろんこの間工夫もなく、簡単に、年商500万から年商1500億になったわけではなく、多くの取り組みがありました。その中でおっしゃっていたのは、「ビジネスは如何に告知をするかなんです。つまりマーケティングです。だってうちの商品は日本中でどこでも売っている、カメラやテレビやパソコンなどの電化製品なんですから。メーカーと違い、製品力や技術力があるわけではない。とにもかくにも告知力なんです!」 ということでした。
 このぶれない考え方と、今までビジネスで悩んだことは多いが、眠れなかったことは全くないという、前向きな考え方が結果として今日、「意到筆随」の状況を作り上げたのだと思います。

201505 高田社長の話の中で、印象に残ったことをいくつか記載します。
「有田焼と伊賀焼、有名なのは有田焼ですね。では器に凄い差があるかと言うと、私には違いがわかりませんし、専門家が言うには、伊賀焼の方が品質は良いと。ではなぜこの違いがあるのかというと、有田焼には商人がいたけど、伊賀焼には職人しかいなくて、商人がいなかったからだ、と、伊賀焼の人間国宝の方がおっしゃっていました。」
「未来を想像して不安になるよりも今が大切です。今を作る事が一秒先の未来を確かなものにします。」「できないと決めているのは誰かというと自分自身なのです。人は決めませんから。 まずは自分ができると信じることが大切なのです。」
「予算がないからできないという人は、その中で最善ができているか問うて下さい。考え続けけなければ、ビジネスは成功しません。」
「もし売れなかったときは、お客様の支持が得られなかったと反省します。商材なのか、値段なのか、提案の仕方なのか、徹底的に考えれば、答えが見えてきます。」
「会社のブランドを高めるのには、人の質と業務の質の向上しかありません。誠実さ、謙虚さを持ち、アクティブに行動し常に会社を改革していく、極めて人間的な問題なのです。」 

 

今回は、「意到筆随」から、マーケティングそして告知力の話に繋げました。私がセミナーで良くお話しする、「売上は商品力に比例しない。商品告知力に比例する!」というフレーズ。今回の高田氏の話を聞いて、確信しました。
改めて、自社の告知力の改善点は何かというのを社員の皆さんと考えてみようではありませんか!

 

(弊社発行 月刊まるやまVoice Vol.52  2015年5月号より抜粋)